中富の家
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■作品名 「中富の家」
■所在地 埼玉県所沢市
■用 途 住宅
■設 計 (有)LES建築設計事務所
■施 工 (有)上原工務店
■熱システム 富士プラント・アルコ(株)
■応募者 (有)LES建築設計事務所
木造建築(地上2階建て)
延べ床面積 118.07平方m(35.7坪)
■夜間電力利用のタンク蓄熱式熱システム
■床暖房・給湯・浴槽加温。
■床暖房・給湯用電力容量(低圧蓄熱調整契約)
6kW(3相200V)+夜間電力10kW(単相200V)
1. 床暖房・給湯・浴槽加温等に夜間電力を利用し経済性と快適性を実現。
2. 低圧蓄熱調整契約は夜間は約6円/kWの非常に安価な電力を使用するため経済的である。
しかも夜間電力10kWの電力コストも割引が大きく年間を通じて非常に経済的である。
春、夏、秋期の熱負荷が少ない時期は低圧蓄熱調整契約の電源を(OFF:切り)にして基本料金の削減を図る事で経済効果が高まる。
3. 床暖房は本建築が木造である為に30年の耐用年数であり、長期間の保証が有り安心。
4. 熱源機器は20年間のフルメンテナンス契約に加入しており長い耐用年数が保証されています。
評価 項目(システムに対する一般的な項目は(1)〜(10)迄で、(11)〜(12)は特記事項です)
[◎は特に優れている ○は一般的な評価です。]
評価 |
項目 |
◎ |
(1)電力負荷の平準化(夜間電力の使用比率73.7%)による社会的な貢献。 ■経済効果も一般的な電化住宅と比較して110,000円/年の経済性が図れる。 |
◎ |
(2)CO2の削減量: ■CO2の削減は、夜間電力を0.2kg/kWとし昼間電力を0.5kgのCO2の発生とすると年間で5,400kg/年のCO2の削減が実現する。 |
◎ |
(3)床暖房の敷設面積の比率と耐久性(保証値)及びランニングコストの保証の有無について (a)建物の延べ床面積に対して床暖房の敷設面積の比率:52% |
◎ |
(4)蓄熱方式は個別制御が可能なタンク蓄熱式であり、暖房、給湯、浴槽加温熱機器20年間のフルメンテナンス契約により安心。 |
○ |
(5)ソーラー発電やコージェネ等の利用は特になし。 |
○ |
(6)当該建築においてはバイオマスエネルギーの利用はなし。 |
○ |
(7)冷房コストの低減対策は特に無い。 |
◎ |
(8)災害時対策: ■断水は約1,000Lの蓄熱タンクの水が災害時には利用できる。 |
◎ |
(9)無管理状態の際の安全性の確保: ■幼児や老人のみの在宅時、就寝中、及び留守の時は燃焼機器は使用せずに生活できるので安心。 |
○ |
(10)薪を燃焼させるフレームセラピーの「癒しの空間」等は特になし。 |
○ |
(11)新エネルギ−等の斬新的な利用も特になし。 |
◎ |
(12)シックハウスと廃棄物処理の対策: ■床暖房のパネル及び配管は全て銅製であり、シックハウス等には好影響の素材である。銅製の製品は廃棄物としても高額で引き取ってもらえ環境上も有利である。畳は藁床の本畳であり長い耐用年数と廃棄処理上も有利。 |
[結 論]
◎は特に優れていると評価された項目で7項目有ります。
○は一般的な評価の項目で5項目です。
以上の総合的な観点から長期間の耐用年数と共に「経済的」で
「環境に好適」で「快適性」に優れた建築と判断されます。
評価協力:グランドデザイン・コンテスト技術事務局
富士プラント・アルコ(株)技術部 篠崎・劉/他