中川の家
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■作品名 中川の家
■所在地 東京都足立区
■用 途 住宅
■設 計 上田設計事務所
■施 工 関東建築ネットワーク
■システム 富士プラント・アルコ(株)
■応募者 施主
■木造2階建て
■延べ床面積 150.31平方m(45.46坪)
■改造前の熱システムは電力+都市ガスのガス併用方式
■夜間電力利用のタンク蓄熱式熱システム
■用 途:床暖房・給湯・浴槽加温
■床暖房・給湯用電力容量(低圧蓄熱調整契約) 6kW(3相200V)
■改造後、上記の熱システムに多機能暖炉【フレームアート】採用
1. 床暖房・給湯・浴槽加温等に多機能暖炉と夜間電力を利用し経済性と快適性を実現。
2. 床暖房の耐用年数はRC造部分は60年の耐用年数であり、その他の木造建築の部分は30年の耐用年数が保証されています。
3. 多機能の暖炉の採用により大幅なCO2削減と電力消費量の削減を図っている。
4. 熱源機器はフルメンテナンス契約により、20年の長期使用に対して安心できる体制である。
評価 項目(システムに対する一般的な項目は(1)〜(10)迄で、(11)〜(12)は特記事項です)
[◎は特に優れている ○は一般的な評価です。]
評価 |
項目 |
◎ |
(1)電力負荷の平準化(夜間電力の使用比率60%)による社会的な貢献。 ■経済効果も一般的な電化住宅と比較して135,000円/年削減効果があり経済的。(内多機能暖炉採用による経済効果は55,000円/年程度) |
◎ |
(2)CO2の削減量: ■CO2の削減は、夜間電力を0.2kg/kWとし昼間電力を0.5kgのCO2の発生とすると年間で4,380kgのCO2の削減が実現する。 |
◎ |
(3)床暖房の敷設面積の比率と耐久性(保証値)及びランニングコストの保証の有無について (a)建物の延べ床面積に対して床暖房の敷設面積の比率:50% |
◎ |
(4)蓄熱方式は個別制御が可能なタンク蓄熱式であり、暖房、給湯、浴槽加温熱機器は20年間のフルメンテナンス契約により安心。 |
○ |
(5)当該建築についてはコージェネ、ソーラー発電等の利用は無し。 |
◎ |
(6)当該建築においてはバイオマスエネルギーの利用は、床暖房、給湯、浴槽加温、調理等に高度な利用を行っている。 |
○ |
(7)冷房コストの低減対策は特に無し。 |
◎ |
(8)災害時対策: ■断水は約1,000Lの蓄熱タンクの水が災害時には利用できる。 |
◎ |
(9)無管理状態の際の安全性の確保: ■幼児や老人のみの在宅時、就寝中、及び留守の時は燃焼機器は使用せずに生活できるので安心。 |
◎ |
(10)薪焚きの暖炉に依る優れた癒しの空間を創造し家族の団欒に大きく寄与している。 |
○ |
(11)その他の新エネルギ−等の斬新的な利用は特になし。 |
◎ |
(12)シックハウスと廃棄物処理の対策: ■床暖房のパネル及び配管は全て銅製であり、シックハウス等には好影響の素材である。銅製の製品は廃棄物としても高額で引き取ってもらえる。 |
[結 論]
◎は特に優れていると評価された項目で9項目有ります。
○は一般的な評価の項目で3項目です。
以上の総合的な観点から長期間の耐用年数と共に「経済的」で
「環境に好適」で「快適性」に優れた建築と判断されます。
評価協力:グランドデザイン・コンテスト技術事務局
富士プラント・アルコ(株)技術部 篠崎・劉/他